常盤平幼稚園

今日の一冊

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子どもたちと絵本

この園の子どもたちの生活は、絵本なくしては始まりません。
朝、みんなが集まれば絵本。帰りのさようならの前に絵本。
そして、週に1回、クラスごとに入る図書館では、 図書館の専任が、その季節や、クラスの子どもたちに合わせて、 今、出会わせたい絵本を選んで、子どもたちに読んでいます。

1日に2冊以上、1週間で10冊以上、1か月で平均50冊、1年にしたら、何百冊・・・
卒業までの3年だと・・・。
もちろん、読んだ本の数ではありません。
ただ、子どもたちは、幼稚園の3年間の生活の中で、 こんなにもたくさんの絵本に出会っているのです。
その、毎日の積み重ねの大きさを感じて頂ければ。

このブログでは、そんな日々の子どもたちと絵本との関わり、 様子、楽しんでいる絵本など、ご紹介していきます。

こやぎがやってきた

2018年05月25日

5月、うめぐみさんとばらぐみさんが楽しんだ絵本です。61eXWWhbuvL._SX445_BO1,204,203,200_『こやぎがやってきた』
田島征三さく・え(偕成社)

なほこの家にこやぎがやってきて、なほこはすぐ仲良しになり、網を放すと、こやぎはうれしくて止まらなくなり、沢から畑、川を飛び越え、おじいさんおばあさんの庭、そして、家のお膳の上でやっと止まったところが・・・何と!!
ポロポロポロ・・・大量にウンチを・・・。
このウンチをばらまくシーンで子どもたちは大笑い。
その日からこやぎは網をといてもらえない。
メヘヘヘヘメヘヘヘヘとなくこやぎに、
家族は「しずかにして!!」とどなる。
こやぎは、いつの間にか「しずか」という名になった。

田島征三さんの生命力ある絵は、どの作品も子どもを捕えて離さない。1~7まであるしずかが成長して、結婚し、赤ちゃんが生まれ、その赤ちゃんとも別れの日が来ます。
まさに、しずかと飼い主一家の一大ドラマです。
こどもたちの心をどれだけ大きく揺さぶるでしょう。

どろだんご

2018年05月18日

『どろんこ』と同じくらい子どもたちが大好きな絵本です。

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『どろだんご』
たなかよしゆきぶん のさかゆうさくえ
(福音館書店こどものとも年少版)

できたぞ できたぞ
どろだんご
ずっしん ずっしん
てつの ボールだ
ぼくのは すずめのたまごだよ
わたしの ぴかぴかひかったよ

毎日のように、外庭でしゃがみこんでは、どろだんごづくりに熱中するこどもたち。どろだんご作りの楽しさが、そのまま目から耳から入ってくる、この絵本。
一番の盛り上がりは、かたさくらべと、坂の上からの転がしっこ。こなごなになったり、ひびが入ったりを必死に目で追いながら、絵本を見つめるまなざしは、いつも真剣そのものです。

どろんこ

2018年05月11日

年齢問わず、この春、一番楽しんだ絵本です。

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『どろんこ』
長谷川節子文 英伸三写真
(福音館書店かがくのとも)

今年に限らず、いつの年のこどもたちも楽しんでいる絵本です。

どろんこのうみへ飛び込むやら、泳ぐやら、くちゅ ぐにゅ
とにぎるやら・・・
絵本を見ながら、その感触に浸り、酔いしれるこどもたち。

どろーりどろり
どろに からだが とけちゃった
どろんこ だいすき
だって いいきもち
なんだもん

という言葉を聞きながら、自らとけてしまいそうなこどもたち。この時期だからこそ、泥や水に、感覚のおもむくまま陶酔させてやりたい・・・とつくづく思います。

くまとりすのおやつ

2018年05月04日

入園して間もないつきほしの子どもたちが楽しんだ絵本です。IMG_7732『くまとりすのおやつ』
きしだえりこ ぶん
ほりうちせいいち・もみこ え
(福音館書店)

こんなにきいちごがなりました

のことばと同時に、画面いっぱいの美味しそうなきいちご。

くまとりすはいそいで出かけます
きいちご ぽちん ぽちん
なってるか なってるよ
すっぱいか あまいだろ

かごを背負ったくまと、小さなリュックのりす。
りすは小さなリュックにひとつだけ
くまは大きなかごにたくさんとって・・・さあ おやつです。
りすもくまもおなかいっぱいたべて、おひるね。
あしたもきっとつみにいきますよ。

白い画面に、黒とオレンジと緑と赤が映え、それはそれは美しいコラージュの絵本です。耳に心地よく響く言葉と共に是非楽しんでみてください。

かばくん

2018年04月27日

4月に入園した3歳のクラス つきぐみさん、ほしぐみさんが、
図書館で楽しんだ絵本です。

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『かばくん』
岸田衿子さく・中谷千代子え
(福音館書店)

どうぶつえんに あさがきた
いちばん はやおきはだーれ
いちばん ねぼすけはだーれ

という言葉を聞きながら、つきほしさんは、ひろーいどうぶつえんをあちこち見渡し、水の中からちょっとだけ鼻を出している
かばを見つけます。

どうぶつえんののんびりゆったりしたかばくんの日曜日の一日を描いたお話です。
こどもたちは、この絵本の言葉と絵をゆっくりたっぷり楽しみました。
選ばれた言葉とユーモアたっぷりの絵がぴったりと合った情感豊かな1冊です。

マドレーヌといたずらっこ

2018年04月20日

2学期に「げんきなマドレーヌ」に出会ってから、
マドレーヌの絵本が大好きになったばらぐみさんの図書館で・・・
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『マドレーヌといたずらっこ』
ルドウィッヒ・ベーメルマンス作画 瀬田貞二訳

詠み終えると、話の面白さと、絵の素晴らしさに、満腹感いっぱいのばらぐみさん。見開きいっぱいに細かく描き込まれた絵の美しさ、楽しさに溜め息が出るほどです。

それに、何といっても、瀬田貞二さんのにほんごの豊かさをたっぷりと味わえます。ぜひ、出会ってほしい1冊です。

ともだち

2018年04月18日

3月に入り、いよいよ卒業の気持ちになっている5歳のクラス うみぐみさん、そらぐみさんのこどもたちと、としょかんで楽しんだ絵本です。

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『ともだち』
谷川俊太郎・文 和田誠・絵
玉川大学出版部

ともだちって

ともだちって、かぜがうつってもへいきだっていってくれるひと
ともだちって、いっしょにかえりたくなるひと
ともだちって、おかあさんやおとうさんにもいえないことをそうだんできるひと

けんか

じぶんのいいたいことをはっきりいおう
あいてのいうことはよくきこう
わるぐちはいったっていい。でも、でも、かげぐちをいうのはよくないな


だれだって ひとりぼっちでは いきていけない
ともだちって すばらしい

「うんうん」と、ひと言ひと言をかみしめながら聞くこどもたちの、2年、3年の日々が走馬灯のように駆け巡り、仲間と関わり合った日々が、懐かしく甦っていたのでは・・・と思いながら、楽しんだ1冊です。

 

ウグイスホケキョ

2018年03月20日

3月のある日、3歳のクラス つきぐみ ほしぐみのこどもたちが楽しんだ絵本です。IMG_6576(Edited)

かつて我が家の犬たちが健在だったころ、早春、散歩途中の藪の中から聞こえるウグイスの初音は、 ”ホー ホケキョ” という歌とは程遠く、 ”オーオキョ” ”ホーフィッキョ” のような、まさに練習中の鳴き声そのもので、藪の中で必死に練習を重ねるウグイスの姿を想像しながら通るのが楽しみでした。

さて、この絵本でも、”ホーホケキョ” を目指して、ウグイスのこどもが練習しています。その鳴き声に、こどもたちは、お腹を抱え、転げ回って笑いが止まりません。他の鳥たちもきて、ウグイスたちも、必死です。そして、ついに、”ホーホケキョ” と鳴いた場面では、こどもたちも、大喜び!!

藪が少なくなりましたが、この練習中のウグイスの声に、ぜひ出会ってぜひみて下さい!

 

トロールのばけものどり

2018年01月19日

新年が始まり、5歳のクラス うみぐみさん そらぐみさんが
楽しんだ1冊です。

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『トロールのばけものどり』
イングリ・ドーレアとエドガー・ドーレア作
いつじあけみ訳
(福音館書店)

ノルウェーの山の谷で起こったお話。
薪を取りに行ったオーラと3人の妹と馬のブラッケンは、
トロールが飼っているばけものどりにおそえわれそうになりますが、オーラのらっぱじゅうが見事命中。
大きな大きなとりはローストチキンになったり、
羽根は枕や布団になりました。
そして、大きな大きなくちばしは・・・?

じょうぶなおふねをつくって、
みんなでうみへとこぎだしました。

♬すいすい すべるよ すてきな おふね

ぞうのババール

2018年01月09日

5歳のクラス うみぐみさんが楽しんだ絵本です。
IMG_5360『ぞうのババール』
ジャン・ド・ブリュノフさく
矢川 澄子 やく
(評論社)

大きなもりのくにで産まれた小さなぞうババールを、
母さんは可愛くってたまらない。

ババールはすくすく育ったが、ある日、母さんにおんぶされて、散歩の途中、母さんが鉄砲に撃たれてしまう。
捕まりそうになったババールは逃げて、町に辿り着き、お金持ちのおばあさんに会って、欲しいものを次から次へと買って、
おばあさんと一緒に暮らした。

「おばあさんの買ってくれたじどうしゃでまいにちドライブ、
ほしいものはなんでもかってもらえる。」

この一言を聞くや、こどもたちから、「えーっ、いいなぁ」
「うらやましいー!!」という声がいっぱい。

全て満たされているババールにも、時には、故郷を想い、母さんのことを想って涙することも。ある日、ぞうの国のいとこたちと偶然会ったババールは、ぞうの国へ帰ることに。

帰ったその日、なんと王様が毒キノコに当たって死んでしまう。

赤い車で堂々と故郷入りしたババールは、王様に推される。
いとこのヤレストを皇后として紹介し、
早速、結婚式、載冠式を済ませ、新婚旅行へと出かける。

母さんを亡くした不幸はあったものの、ババールの何でも叶えられる運命に満足感にひたったうみぐみさんに、続きの本があることを告げると、「かりたい、かりたい!」と、
期待いっぱいの様子でした。

“古くから翻訳され、こどもたちにも愛され続けている本” くらいの認識程度だったこの絵本に大きな衝撃を受けたのは、ある機会にお聞きした長谷川摂子さんのお話からでした。

「38歳という若さで、3人の子を残して、この世を去った作者ジャン・ド・ブリュノフのこの作品は、死を予期した父親の愛する我が子への手放しのエール “生きていける” だった。」

これを知って以来、この絵本にこどもたちと出会う時、
熱いものが込み上げます。

“生きていさえすれば、楽しいことがいっぱいだよ”
“生きてきて本当によかった”

というメッセージいっぱいの絵本だったのです。

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