常盤平幼稚園

幼稚園のブログ

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こどものむらを創る生活(7) れすとらん 初めての開店!

2024年01月30日

つきぐみ(3歳のクラス)のれすとらんが、初めて開店した日のことー。

「れすとらん、かいてんしまーす!」

うみぐみさん(5歳のクラス)、うめぐみさん(4歳のクラス)のお部屋にお知らせに行くとー

「たべにきたよー!」

「あー、おなかぺこぺこ。」

と、たくさんの  むらのなかまが  食べに来てくれました。

「めにゅーは、なにがあるんですか?」

「にじいろすーぷと ぱんです。」

「すーぷください!」

「わたしは、ぱんをください!」

「のどがかわいたんだけど、じゅーすはないの?」

「ぱんは、まだですか?」

「もう1ぱいたべてから、かえるとするか。」

初めてのお客さんに、目が回るような忙しさ!!

「もう・・・おさら、あらえないよ~!」

「おさらがなーい!」

「ぱんもない!」

「もう  へいてんでーす!」

次から次へと来てくれるお客さん。喜んで食べている姿を見て、嬉しくて、はりきってごちそうを作っていたつきぐみさんでしたが、困ったこともたくさんありました。

「おさらがなくなっちゃたの。」

「まってたのに、たべられなかったって・・・」

「どうしよう・・・」

そこで、「みんなで本当のレストランに行って聞いてみる?」

と聞くと、「いきたーい!!」となりました。

レストランに行った際の様子は、次回をお楽しみに~!

 

 

 

02月こどものむら, 全て

こどものむらを創る生活(6) れすとらんのなかま

2024年01月30日

うみぐみさん(5歳のクラス)、うめぐみさん(4歳のクラス)に、れすとらんをお願いされてから、作りたいごちそうの絵を描いて、話し合いをしました。

始めは、「おにく つくりたい。」「ぼくは、うどんていしょく がいい!」と、自分たちがいつも食べているものを思い浮かべていましたが、話し合いを続けるうちに、“こどものむらだから、つきぐみさん(3歳のクラス)にしか作れない ごちそうをつくりたい!”という気持ちになりました。

「きらきらあいす!」「にじのはちみつ!」

「にじいろけーき!」「にじいろのぷりん!」

「にじいろのこんぺいとう!」「きらきらのおさかな!」

―と、どんどん想像の世界が膨らみます。

つきぐみさんの気持ちが「にじいろのごちそうをつくりたい!」となったとき、ある一人の方が、

「にじいろのすーぷは、どう?」と伝えてくれました。

\\いいねー!//

早速、次の日から、スープ作りが始まりました。

「もっと、つくりたい!」

「にじいろがないよ。」

「そめもの(染め物)する!」

「たくさんつくるんだ!」

「たんぽぽもいれたいね!」

みんなの気持ちが一つになったときの勢いといったら・・・

あっという間に、たくさんのスープの具ができました。

するとー

「おなべがない!」

「おかあさん、おなべでつくっているよ!」

「おはなしする おなべがいいんじゃない?」

そして、お部屋で楽しんでいた絵本『おなべおなべにえたかな?』こいでやすこ・さく(福音館書店)のお鍋が出来上がりました!!

\\ にえたかどうだか たべてみよ コト //

「おさらもないよ~!」

「すぷーんも!」

「ふぉーくも!」

他にも、作りたいものがどんどんでてきて、『おなべおなべにえたかな?』こいでやすこ・さく(福音館書店)にでてくる葉っぱのお皿とスプーンもできました!

初めてのことにわくわくしながら、ひとつひとつ話し合いを重ねて作っている毎日です。

「すーぷだけじゃ、おなかがすいちゃう。」

と、もう一品も作っていますが、それは次回のお楽しみに♪

 

 

02月こどものむら, 全て

こどものむらを創る生活(5) したてやのなかま

2024年01月30日

「はじめてだから、やってみたい!」

「いとでぬったりするのが、すきだから!」

「たのしそうだから!」

それぞれの想いを胸に元気いっぱいな19名のなかまたちとの生活がスタートしました。

「したてやさんって、なにするの?」

「おようふくとか、つくったりするところだよね?」

「えぷろんもつくれるよね?」

「なにでつくるの?」

「う~~~ん・・・」

 

“仕立て”

この言葉を初めて耳にする方が多かったと思います。そんな中でも、「やってみたい!!」という期待と共にあつまったなかまたちですが、まだ具体的にはピンときていない様子。そこで一冊の絵本に出会いました。

『はりねずみのはりこ』 なかやみわ さく・え(福音館書店)

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仕立て屋さんのおばあちゃんの仕事のお手伝いをするはりこ。

動物たちに洋服を届けているうちに自分も似合うものが欲しくなり、いろいろ試してみるけれどー

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「したてやさんって、やっぱり  おようふく  つくるんだ!」

「まんともつくってたよね!」

「ぬのでつくればいいんじゃない?」

「はりもひつようだね!」

「あと、いとも!」

絵本を読んで新しいことを吸収する子どもたちでしたがー・・・

「おようふく  ほしいひとにあげるんだ!」

「でも、どうやってあげるの?」

「はりこは、とどけてたよ!」

「でも、まずなにをつくるの?」

「ほしいもの・・・?」

話し合いが行き詰まり、“みんなが欲しいものはどうしたらわかるのか”  悩んでいました。

すると、ここで、うめぐみ(4歳のクラス)のある女の方が、

「つくってもらうもの わからないから、おようふくとか、えにかいてもらったら?」とお伝えしてくれました。

「せっけいずをかくってことだね!」

「それいいね!」

子どもたち自身でどうしたら良いのか考え、光が見えた途端に、話し合いはどんどん盛り上がっていきました!

「あとさ、このあいだ(昨年度)のこどものむらで、ゆうびんきょくのなかまがいたけれど、おなじようにしたらどう?」

「ほしいものを、ぽすとにいれてもらうってこと?」

「うん。」

「せっけいずをぽすとにいれて、みんなにとどけるの!!」

「じゃあ、ぽすとつくる?」

\\\そうしよう!!///

これまでの生活で培ってきた経験を活かしながら言葉を交わしあう姿がありました。こうして、まずは “ぽすとをつくろう!” となったなかまたちに、どんなポストがつくりたいのか絵に描いてもらいました。

「にじ」

「ねこ」

「うさぎ」

ポストをどんな形にするのかー

話し合いが続くなか、ある女の方が一冊の絵本を持ってきてくれました。

『わたしのワンピース』 えとぶん・にしまきかやこ(こぐま社)

わたしのワンピース

「うさぎに にじいろ かけば、どうぶつとにじ かけるよ!」

\\いいね!//

ウサギのにじいろワンピースのポストを作ることが決まりました!

赤・青・黄の3色から自分たちで色を混ぜて虹色のワンピースを作り、のりやさんをして・・・あっという間にポストが完成!

ますます、やる気に満ち溢れたしたてやのなかまたちは、“つくってあげたい!という気持ちが高まり、まずは、したてやのなかまで注文を取り合ってみることになりました。

次の日から、早速、お仕事開始です!

帽子を作る方は注文した方の頭のサイズを自分たちで計りに行く姿があったり、マントやスカートを作る方は、「どのくらいのながさにしますか?」と布をあてる姿があったり・・・マフラーを作る方は、新しく出会った指編みをコツコツと頑張り、日に日に編み目が揃っていく嬉しさを感じています。

毎日、したてやのお仕事を頑張っていたある日ー

\\はやく ようちえんのなかまにも せっけいず かいてもらおう!//

今、したてやのなかまたちは、毎日、したてやのお部屋に足を運び、何日にもわたって、ひとつひとつ想いを込めて作っています。

いよいよ、幼稚園の仲間たちからも注文を受け付けますが、その様子は、次回のお楽しみに~!

 

 

02月こどものむら, 全て

こどものむらを創る生活(4) げきじょうのなかま

2024年01月30日

「げきがすき!」「がっき したい!」「うた、うたいた~い!」

“  げきじょうのなかまでこんなことをしたい!  ”という気持ちをもって集まった19人の仲間たち。

早速、どんな劇をしたいのかお聞きしてみるとー

「ふくろうのそめや!」

「おおきなかぶ!」

「ぐりとぐらのたまごの!」

「ぶれーめんのおんがくたい。」

と、それぞれの想いをお伝えてくれました。

劇だけでなく、楽器や、歌も歌いたい気持ちに溢れている、げきじょうのなかまたち。そこで、劇の中でみんなで歌ったり、合奏ができる絵本を探してみることになりました。

まずは、『ブレーメンのおんがくたい』(福音館書店)を

おあつまりのときに、みんなで読みました。

絵本 ブレーメンの音楽隊

読み終わったあと、「がっき、やってなかったね。」と、楽器そのものは出てくるけれど、合奏をしていないことに気づいたことに気づいた子どもたち。ほかにも、探してこようと、その日の話し合いを終えました。

次のおあつまりのとき、ある方が持ってきてくれた

『もりのおんがく』(講談社)をみんなで読みました。

絵本「もりの おんがく」の表紙

初めてみる楽器や色彩やかな絵に目を輝かせる子どもたち。「このえほんでげきをしよう!」という気持ちが強くなっていました。

そのとき、「べつのえほんがいい!」とある方が、強い気持ちをもってお伝えしてくれました。

後日、その方が持ってきてくれた絵本『おんがくかいのよる』を、みんなで読みました。

『おんがくかいのよる』(ほるぷ出版)

『もりのおんがく』で気持ちが固まっていた子どもたちも、新たな素敵なお話に、ぐっと心を揺れ動かされた様子でした。

『おんがくかいのよる』のお話は、みんながしたいと言っていた、「合奏」と「歌を歌う」が叶えられるお話だったのです。

その後の話し合いでは、たくさんの気持ちを伝えあい、ついに・・・げきじょうのなかまの劇が、『おんがくかいのよる』に決まりました!

1週間以上、話し合いを重ねた、げきじょうのなかまたち。

スタートは少し遅くなってしまったけれど、

「うたをうたいたい!」

「がっそうをみんなでしたい!」

「たのしいげきをしたい!」

それぞれの想いがひとつになる。そんな劇を、みんなで一緒につくりあげていけたらと思います。

これからの生活を、どうぞお楽しみに~!

 

 

 

 

 

02月こどものむら, 全て

こどものむらを創る生活(3) のりもののなかま

2024年01月30日

 

今回、のりもののなかまには、全員で24名のなかまたちが集まりました。どうして、のりもののなかまを選んだのかお聞きしてみるとー

「のりものがすきだから!」

「ひこうきがすき~!」

「ぼくは、くるま!」

「しんかんせんの はやいところがすき。」

「しんけいせいも すきだよ。」

のりものが大好きだからこそ、つくりたいものを聞いてみると、子どもたちから挙がるのは、「はやぶさ」「ドクターイエロー」など実際に目にしたことがある  のりものが  ほとんどでした。

そこで、こちらから「こどものむらで、このなかまだからこそ、つくれるものをつくりたい。」ということをお伝えし、どんなものをつくりたいか、実際に絵に描いてもらいました。

 

みんなが描いた絵を見ながら、どんなのりものをつくりたいか、話をしてみるとー

「おおきいの つくりたい!」

「おはなでんしゃ!」

「ばら!」「ちゅーりっぷ!」

「のりものにのって たからさがしするのは?」

「うみのなかにいけるのもいいなぁ~」

「なかにわを  うみにするのは どう?」

「さめがすき~」「じんべいざめは?」

「にじいろひこうき!!」

「にじいろのまどをつくってもいいね!」

「くもののりもの!」

話をする中で、みんなの気持ちが「にじいろ・くも・ひこうき」というところに集まっていくのを感じました。

「くものひこうきは?」

「ひこうきは、すこしこわいなぁ・・・」

「にじいろのまどがついた、くもの のりものは?」

// いいね~!! \\

「にじいろのまどをみると、なんだか うたいたいきぶんに なるんじゃない?」

「まどは、とうめいのものを  はるのはどう?」

「むらさき はりたい!」

「おおきいだんぼーるも、ひつようだね!」

これまでの生活からアイディアが出てきたり、なかまの言葉から新たな発想が生まれてきたりー。

のりものが大好きななかまだからこそ、どんどん気持ちが溢れてきます。

にじいろのまどがついたのりものが1台目に決まり、早速、つくる生活も始まりました。

話し合いの場面で輝く方、つくっていく生活の中で輝く方。輝くところも、それぞれです。これから、村開きまでの約1カ月、ひとりひとりが輝く瞬間がたくさんありますようにー。

2台目の のりものも、どうぞお楽しみに~!

 

02月こどものむら, 全て

こどものむらを創る生活(2) 初顔合わせ

2024年01月25日

いよいよこどものむらを創る生活が始まりました。

今日は、それぞれの仲間に分かれての初顔合わせです。

自己紹介をしたり、どうしてその仲間を選んだか伝えあったり、これからどんなことをしたいかを話し合っています。

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ーげきじょうのなかまーIMG_1058

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それぞれの仲間で、これから話し合いを積み重ね、こどものむらを創っていきます。

今年のこのなかまたちで、どんなむらが創られていくのでしょうか・・・楽しみですね!

 

 

02月こどものむら, 全て

こどものむらを創る生活(1) 3学期が始まりました!

2024年01月15日

冬休みに入る前から、こどものむらを楽しみにしていた うみぐみ(5歳のクラス)の子どもたち。

3学期に入って、こどものむらの話をしていると・・・

「つきぐみさん(3歳のクラス)、こどものむらのこと、しらないんじゃない?」

「つきぐみさんに、おさそい しようよ!」

「まず、うめぐみさんに、そうだんしよう!」

 

そこで、うめぐみさん(4歳のクラス)のお部屋に行ってみると・・・

「わたしたちも、おなじことを  はなしていたよ~!」

「さくせんかいぎ しよう!」

と、うめぐみさんも、うみぐみの仲間と同じ気持ちでいました。

早速、みんなで  つきぐみさんに お伝えをしに行くことになりました!

\\\ こどものむら、いっしょに しよう! ///IMG_0961

「こどものむらって なあに?」IMG_0943

「いろんなことが できるんだよ!」

「みんなでできるから たのしいんだよ!」IMG_0955

\\\ こどものむら、たのしいよ! ///IMG_0954

- - -           「どうして、たのしいの?」
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「みんなでするから、たのしいんだよ!」     - - -

 

\\  つきぐみさんに  れすとらんを  おねがいしてもいい?  //
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- - -              /// いいよ~!! \\\

//おいしいものを つくってね!\\

初めて聞く「こどものむら」という言葉に、少し戸惑っていた つきぐみさんでしたが、うみぐみ、うめぐみの子どもたちの楽しそうに話す姿を見て、快く引き受けてくれました。

いよいよ、こどものむらを創る生活が始まります!

ここから、約1か月半の間、ひとりひとりの好きなことや得意なことが合わさって、どんな世界が広がっていくのでしょう。

一からみんなで創り上げていく生活を、存分に楽しんでいけたらと思います!

これからの生活を、どうぞお楽しみに!

 

 

 

 

 

02月こどものむら

2022年1学期 5歳のクラス うみ組の生活

2023年12月18日

幼稚園の生活を3年目に迎えた子どもたちの一学期の生活についてー

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3歳から共に過ごしてきた仲間で、一番大きいクラスうみぐみになった子どもたち。

こどもの日を終え、新しい生活にも少し慣れてきた頃・・・

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「あいでそめものできるんだよ」
「えっ!?どうやってやるの??」
「わすれちゃった・・・」

藍という植物をご存知でしょうか?
昨年度の3月、まだ4歳のクラスうめぐみだったころ、藍の種を分けてもらい、子どもたちと育て始めました。

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「あいってしってるよ!だいすきってことだよね!」

藍が何かも分からない子どもたちと土づくりから始めて、愛情たっぷりに見守ってきていました。

「まだでてこないね」

「いつめがでるのかな~?」

「おみずだいすきなんだよね」

「みてみて!ちーーっちゃいのがでてきたよ!」

「あいだからはーとのはながさくかな?」

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大切に育ててきた藍が大きくなり、間引きをし始めた今年の春、先ほどの染め物の話題が上がりました。

常盤平幼稚園では、入園してから何度も出会う機会がある染め物屋さん。染料に和紙や布を入れて、様々な色に染め、たくさんの物を作ってきていました。
でも葉っぱを使って染めるって?
驚きと疑問を子どもたちと共有してみると・・・

「しってる!!」
「でもやりかたはわからないな~」
「きゃんどるつくったときみたいにたたいてみる?」
「ぎゅうってしぼったらいいんじゃない?」
「こすってみようよ」
「おみずいれたらいいんじゃない?」
「おはなでもできるんだよ」
「じっけんしてみよう」
「うみぐみじっけんしつだね」
「かんばんもつくろうよ」
「つくえと・・・いすもひつよう!」

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きちんとしたやり方は誰も知らないようでしたが、今までの経験をふまえ、こうしたらいいのではないか、こうしてみようよ とたくさんのアイディアが沸き上がり、うみぐみじっけんしつが始まりました。

早速、必要なものを集め、ボウルの中に葉っぱを一枚ずつとり、ぐりぐりとすり潰しながら、水を入れてみると・・・

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「うわあ~いいかんじ!」

「きっときいろかきみどりだね」

「あれ?いろがつかないよ?」

「もむといいんじゃない?」

「もっとおおきなはっぱでやってみる?」

「いちにちじゃできないんだよ。あしたまでいれたままにしてみようよ。」

「じっけんはわからないからたのしいんだよ。」

「わかってたらじっけんっていわないよね!」

知りたいこと、わからないこともインターネットで調べればすぐに答えが見つかる世の中ですが、どうしたらいいんだろう?と自分たちで考え、やってみた結果をもとにまた考え・・・これから初めてのことにたくさん出会っていく子どもたちの、わからないからこそのドキドキ・ワクワクする気持ちを大人が奪ってしまわないように大切に生活してきました。

5月、遠足に行った先で、さまざまな葉っぱやお花を集めてこようとしたときのこと・・・
ある方の一言で話し合いが始まりました。

「とってもいいのっておちてるはっぱだよね・・・?」

「うーん、ちぎったらげんきなくなっちゃうもんね」

「そしたらおちるまでまつ?」

「ちゃいろになるまでまったらちゃいろにそめられるかも?!」

「えーいまやりたいよ」

「おちてるはっぱかなあ?」

「でもげんきなはっぱでやりたいな~」

3歳のころから、たくさんの自然と触れ合い、身近な草花を大切に過ごしてきていただけに葛藤している子どもたちの様子もありました。
「きれいないろにそまったらありがとうってなるんじゃない?」しかし仲間のこんな一言で、やみくもにたくさんとるのではなく、「ちょっとくださいな」の気持ちで実験に使う分だけもらおうとなりました。
そこからは、遠足に行っては葉っぱを集め、毎日のようにうみぐみじっけんしつを開き、染め物の実験を楽しんでいました。

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そんなある日、お弁当に入っていたいちごを食べていたある方が、食べた後の手を自分の洋服で拭き、白いTシャツが赤く染まってしまったことがありました。その様子をみて、
「イチゴでもそめものできるんじゃない??!」
「でも、いちごはたべたいからへたならいいよ」
「あしたからへたつきでもってこようっと」
と、子どもたちの勢いそのままにイチゴのヘタまでも集めだしていました。

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「うわあ~いいかんじ!」
「きっときいろかきみどりだね」

たくさん実験した結果、
〈すり鉢で葉っぱやお花をすりつぶし、少しの水と布をいれてぐるぐるする〉という、自分たちなりの染める方法にたどり着き、何の植物がどの色になるのか実験結果を壁に貼り、何が良く染まるのかを見比べていました。

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そして、うみぐみじっけんしつができた喜びから、うめぐみさんやつきぐみさんにチラシを作り、招待をして、教えてあげる姿もありました。

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そんなある日、一冊の絵本と出会いました。

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『草や木のまじゅつ』 (たくさんのふしぎ)

山崎青樹文・絵/石曽根史行ほか写真

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《Tシャツを染めてみよう》

1.あつめる

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2.なべで、にる

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3.にじるをあける

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4.Tシャツをいれる

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5.Tシャツをにる

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絵本の中には、Tシャツを染めてみようというページがあり、自分たちと違う方法の染め方に興味津々なうみぐみさんは、絵本を眺めながら、火を使って植物を煮てみることにしました。藍の葉とイチゴのヘタとお花を煮てみましたが、なかなかいい色にはなりませんでした。

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他にも、「やさいやくだもののなかにも、よくそまるものがあります。」と、たまねぎやブドウが紹介されていました。
そこからの日々は家から野菜や果物の皮をもってきては、煮てみましたが、どの植物もほとんどが茶色のような黒色のような若干色がつく程度で頭を悩ませていました。

実は、絵本の中で媒染という工程が出てきていたのですが、よくわからずに飛ばして実験をしていました。

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●ばいせんについて

ばいせんというのは、色素を布によく吸収させたり、発色をよくしたりするためにひつようなことで、みょうばんのばいせんえきにつける方法がもっとも代表的です。

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いい色を出すためには、やはり媒染が必要なのではと考え、幼稚園で一番の物知り博士の理事長である健先生のところに聞きに行ってみました。
しかし・・・「そんな難しいことは知らないよ」と一言。
健先生にも知らないことがあるのかと驚きの子どもたちでしたが、知り合いの方で、染織のお仕事をされている黒田さんという方を紹介してくださいました。

そして、黒田さんがいらしてくださった日、
黒田さんが植物で染めた4つの糸を見せてくださいました。

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(左から、びわの葉・くちなしの実・どんぐりの実・藍の葉)
ひとつひとつ、染め方の違いや、子どもたちの知りたかった媒染の方法も教えてくださり、最後に媒染液もプレゼントしてくれました。
自分たちの実験結果もみてもらいながら、とても楽しく過ごさせていただいたひとときでした。早速そのあとからは、媒染の実験が始まり、今までにない色との出会いに大喜びの子どもたちでした。

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そして、黒田さんには、藍を染める方法も教えてもらっており、さっそく挑戦してみました。

 

《藍染め》

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自分たちで育てた藍の葉っぱを刈り取り、1枚ずつ丁寧に葉っぱをとりわけ、洗います。
・葉っぱを細かく切る

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・すり鉢ですりつぶして、水を入れて布で漉す

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・染める布を液につけ、パタパタと空気を含ませながら繰り返す

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・最後に漂白剤で色をあざやかにする

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たくさんの工程を経て、とてもきれいな水色に染めることが出来ました。

黒田さんは、他にも今後の生活に繋がる大切なことを二つ伝えてくださっていました。
『私の仕事で大切にしていることをお伝えします。草や木をとって染め物をしています。植物はとってしまったらどうなりますか?枯れて、命がなくなってしまいますよね。「草や木の命を頂いて次の色という命に代えていくお仕事」ということを忘れないようにしています。』

『昔の人は着るものを植物で染めていました。着る人が病気にならないように、元気でいられるように、染めた人の気持ちが込められています。体に害のあるものは使ってないのです。みんなも染めたものを何に使うか考えてみてもいいかもしれませんね。』

うみぐみじっけんしつでは、子どもたちと話し合った結果、「ちょっとくださいな」と、せっかく植物の命をいただいて色を作っても、小さい布を染めて、何色になるのかわかると、残りの液は捨ててしまっていました。
生活をする中で、常に命ということを考え続けて自然と触れ合うことは、大人でも難しいことと思いますが、葉っぱを取るときに子どもたちが悩み、話し合ったことと、染織をお仕事にしている黒田さんからの言葉が重なり、何か響くものがあったように思います。
小さなきっかけを見逃さず、子どもたちと話し合うことを大切にしてきた2年間、今回もこの言葉を改めて子どもたちと共有すると、

「やっぱりげきじゃない?」

「あいっていいものばっかりできるよね」

「このみずいろがでてくるおはなしあるかな~?」

「うみとか?」

「さかな・・・?」

「だいすけがいいかも!!」

「ほかのどうぶつたちもつくりたいね」

「あ!まって!やったことあるきがする・・・どうぶつげきじょうでつくったことあるよ」

「てぶくろにんぎょうだよね!!」

「おぼえてるよ」

「つくったことあるからおしえてあげる!」

「いいね~」

少し前に出会った一冊の絵本と結びつき、昨年度の2月、幼稚園全体で作り上げた「こどものむら」でげきじょうのなかまだった方たちの目が輝きだしました。

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『くじらのだいすけ』

天野祐吉さく 梶山俊夫え 福音館書店

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早速人形作りが始まりました。
今まで実験してきたたくさんの色の中から人形にぴったりのものを選び、植物から頂いた命を人形に吹き込んでいきました。
水の量なのか、植物の量なのか、煮込む時間なのか、天気なのか・・・
この色 という一度目の実験結果を目指して、同じ植物を染めても不思議と色が変わってしまったり、布ではなく、和紙を染めたら色が薄くなってしまったり、なんでだろう?と植物から染める奥深さに触れながら、そのだびにこのまま作るか、違う植物を試してみるか、話し合いながらひとつひとつ丁寧に作り上げていきました。

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下絵を描いて、植物を集めて、煮込んで、布を染めて、縫物をして、綿を詰めて・・・21人の仲間がそれぞれ自分のできるところで輝き、作り上げた人形を使っての劇。

背景や小道具も自分たちでつくり、人形の動かし方も子ども同士で伝え合い、裏方の仕事や、音響まで自分たちで考え、役割を決めていきました。IMG_6009

 

 

1学期の保育報告会にてお母さま方をお呼びした日には、子どもたちからの提案で、うみぐみじっけんしつにも招待をし、説明も案内も全部子どもたち自身で行い、事前に子どもたちが縫っておいたコースターを染める体験をしてもらいました。IMG_6053


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この2ヶ月、分からないこと、知らないことへの興味関心から、思い付くままにじっくりと実験をし、その結果を喜び、うまくいかなかったことは話し合い、次に生かし・・・人間が新しいことと出会ってきた根本なのでは。という生活を送ってきました。
与えられたことをこなす生活ではなく、私たち大人もどのような生活になるのかわからないまま、子どもたちのやりたいという気持ちを大切に過ごしてきた結果です。自分のやりたいと思うタイミングで最大限の力を注ぎ、生活を自分たちの経験で広げていくたくましさを感じました。
入園したばかりは涙をたくさん流し、自分のことでいっぱいいっぱいだったこどもたち。
3歳の頃から、一人ひとり自分の好きなもの、人、ことを見つけて、たくさんの経験をし、自分の居場所を模索しながらも、仲間と過ごす喜びを大切にしてきました。
そして、どんなことも話し合うことを大切にしています。自分の気持ちを相手につたえること、相手の気持ちを聞くこと、どうすればいいのか考えること、そういった積み重ねがあるから、この生活に繋がっているのです。

 

全て

うみぐみ クリスマス会

2023年12月15日

12月15日。

今日は5歳のクラス うみぐみのクリスマス会です。

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劇 『きんいろあらし』

カズコ・G・ストーン  作/こどものとも

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歌・ことばあそび

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合奏 ♪そりすべり

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キャンドルサービス

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十人十色という言葉がぴったりな、ひとりひとりの個性が豊かなうみぐみの仲間たち。その個性を、当たり前に受け止め、認め合っている姿があります。

「みんなちがって いいんだよ」

この温かな優しい気持ちが、世界中にひろがっていきますようにー。

12月クリスマス会, 全て

うめぐみ クリスマス会

2023年12月12日

12月12日。

今日は、4歳のクラス うめぐみのクリスマス会です。

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劇『どろにんぎょう』

内田莉莎子・文/井上洋介・画/福音館書店

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歌・詩・ことばあそび

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合奏 ♪アメリカンパトロール

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キャンドルサービス

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自分自身、隣にいる仲間、家族。

そして、遠く離れた世界で暮らす仲間たちにも想いを馳せる、温かなひとときとなりました。

 

12月クリスマス会, 全て

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